受け口・会合(えごう)線

目的

受け口は、木を狙った方向へ正確に倒すための「ガイド」の役割を果たします。この工程の精度が、伐倒作業全体の成否を左右します。
会合線(えごうせん)とは、受け口(うけくち)を作る際に、「斜め切り(斜口)」と「水平切り(下口)」がピタッと交わる直線のことです。
狙いが上手くできるようになれば、玉切り・枝払いの際に急斜面を不本意に往復する手間が省けますよ。

基本的な手順

一般的には以下の手順で行われます。

  1. 伐倒方向の決定: 地形、障害物、風向き、木の重心の偏りなどを確認します。
  2. 水平切り(下刃): 倒したい方向に対して地面と水平に、直径の1/4〜1/3程度の深さまで切り込みます。
  3. 斜め切り(上刃): 30〜45度程度の角度で、水平切りの終点に向かって切り込みます。
  4. 切り片の除去: 上下の切り口を合わせ、木片(くさび形の切り端)を取り除きます。

※手順2.3について、斜め・水平のどっちを先に切るかは人によって違うようです。(現在は、切り込み線が見えやすく切りすぎを防げる「斜め切り先」が安全面から推奨される傾向にあります)。私は水平からやってしまいます(-_-;)
※手順3について、教科書的には「45°(最低でも30°)」と明記されておりますが、私は「この角度は年々大きくなっており、今は『最低でも45°』と覚えておいて下さい」と講師に教わりました。受け口の角度を大きく開けることで、木が倒れる途中で受け口が早く閉じてしまうのを防ぎ、最後までコントロールを効かせるためと思われます。違ってたらゴメンナサイ!
※伐倒方向についてはチェーンソーのガンマーク(照準線)を見るとわかりやすいでしょう。


三平方の定理で考えましょう
水平切りした深さと同じ高さから斜め切りすれば45°になります。
√3≒1.7320508…(略)なので、水平切りの約1.7倍の高さから斜め切りで60°になります。
水平切りの1~1.5倍くらいの高さから斜めに切れば45°~60°弱の範囲に収まるでしょう。

ガンマーク(照準線)→

注意点

  • 交点の精度: 斜め切りと水平切りが奥でぴったり交差するようにします。交点がずれると「つる(ヒンジ)」の厚みが不均一になり、伐倒方向が予測不能になるため非常に危険です。
  • 深さの目安: 直径の1/4〜1/3程度に留めます。深すぎると木が早めに倒れ始める「早期伐倒」のリスクがあり、浅すぎると方向制御が効かなくなります。
  • 水平と左右のバランス: 左右の切り口が水平かつ対称になるように意識します。傾いていると木が意図しない方向へねじれながら倒れる原因になります。現場は傾斜が急だったりして、これが思うようにできないんですよね…(-_-;)
  • 安全確認: 周囲の状況確認と退避経路の確保は作業前・作業中に欠かさないようにしてください。

特別教育の受講: 日本の法令では、チェーンソーを用いた伐木作業には「伐木等の業務に係る特別教育」の受講が義務付けられています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました